自動返信メールテンプレート(基本形)

自動返信メールテンプレート

自動返信メールは、注文直後にお客様に自動送信されるメール。

ということは説明するまでもないでしょう。

でも、ネット通販においては、この自動返信メールが一番重要であることに、あまり気づいてない人もいるようです。

instagramやLINEなどSNSの台頭で、メールの利用率が下がり「メールを使う」「メールを読む」という習慣がなくなりつつあるなか、注文直後のメールが一番読まれやすい。という事実があります。

逆に読まれにくくなっているのは発送完了メールを始め各種メールマガジン等。

だから、ショップ運営者は「お客さんは自動返信メールしか見ない。」くらいのつもりで、テンプレートをしっかり作り込みたいところです。

自動返信メールで伝えるべき3つのポイント

自分自身がネットショッピングをする中で「自動返信メールってどういった位置づけか?」ということを考えれば、お客さんに伝えたいポイントはおのずと決まってくると思います。

それでは、自動返信メールでお客さんに伝えるべき基本項目3つについて解説します。(解説というほどでもないが。)

注文完了でっせ

まずはこれでしょう。

「注文したのにメールが来ない。あれ?もしかして注文できてない?」って思ったことありませんか?

「注文完了でっせ」は別に何かを書くこともなく、正しく送信されれば、お客さんは「注文完了」と認識するので、さほど気にする必要はないでしょう。

いつ届く?

次に気になるのが、「で、いつ発送?いつ届く?」ということ。

商品ページ上に「あすつく」などあれば、「そうか。明日だな。」と自動返信メールが来たことだけで済みそうですが、「あすつく」お店などは少数派ですからね。

アスクル(明日来る)でさえ、明日に来ないことばかりですから、やはり確認したい事項です。

注文直後のQ&A

後でも触れますが、注文が完了して自動返信メールを受信した。

でも、そのタイミング、あるいは翌日などに「気が変わっていらなくなった。」「別の家族が注文していた。」「あ、やっぱりもっと大きいサイズに変更したい。」など、消費者の気持ちなど移ろいやすいものです。

これはどんな商品をどんなスタイルで販売しているかによって、注文直後のお客さんのパターンも変わってくるのでQ&Aの内容は、自社通販の内容に合わせてアレンジします。

自動返信メールテンプレート作成4つのポイント

いよいよテンプレート本文を作成します。

メールの形式は「件名」+「本文」で構成されています。

場合によっては「添付ファイル」なんてのもありますが今回は除外します。

本文を作るうえで重要なポイントについて解説しています。

件名には必ず「お客様名」を

件名の頭にお客様名を必ず入れます。(入れられないような通販システムは時代遅れ)

なぜかというと、今の消費者は毎日何通、何十通というメールを受信しています。

我々EC業界の人間なら、メールのフィルター機能を使って「重要なメールだけが受信トレイにくるように」設定しているのが一般的でしょう。

でも、ふつうの消費者は、利用中の多種多様なサービスから送られてくるゴミメールまで全部受信トレイに蓄積していることが多々あります。

そんな中で、気づいてもらうための絶対条件が「お客様名」です。

もっとも、ゴミメールを配信するようなサービスに名前を取得されている場合は、ゴミメールの件名にも名前が挿入されているので、あまり意味がなくなります。

注文内容は入れておく

AmazonやShopify(当社も利用中)のような進んだシステムの場合、メール内に注文内容を挿入しなくても、通販サービスのマイページに行けば内容を確認できます。

でも、そのマイページがない通販システムを使っている場合は、注文内容が表示されていないと「正しく注文できたかどうか」不安になるものです。

何を何点、合計いくら。送料はいくら。そして、支払い方法はなにか。

それは必ず入れるようにしましょう。

Q&A

注文後によくある、お客さんの疑問を先回りして書いておきます。

そうすることで、お客さんはいちいちお店に問い合わせをすることなく、メールの文面を見て、必要なアクションを取ってくれます。

Q&Aについては次で詳しく。

署名

署名は「◯◯ショップ。住所はどこそこ、メールは・・・、電話はなんとか。」というやつです。

丹精込めて作った自動返信メールのテンプレートも、残念ながら読まないお客さんもいます。

「書いてるだろ!」と言いたくなりますが、そこは、「いろいろなお客さんがいる」ので、柔軟に対応したいところです。

電話での問い合わせなどを受け付けている場合は、「電話がON」の時間帯、つまり、営業時間や休業日なども合わせて書いておく必要があります。

お問い合わせ:03-12**-567*
受付時間:平日10時~18時(土日祝日休業)
※休業時のお問い合わせはメールにて受付ます。

お客様の疑問は先回りでQ&Aに

長年ネット通販を運営してきて、注文直後に発生するお客さんの問い合わせは基本3パターンが中心になります。

とりあえずは、そこを押さえておけばよいかと思います。

後は、各店舗によって内容が変わると思うのでアレンジしてください。

キャンセルしたい

酔いが冷めたのか、注文後しばらくして「やっぱいらね。キャンセルで!」というお客さんは少なからずいます。

なので、注文直後のキャンセル方法について記載しておきます。

注文内容変更

自動返信メールを受け取った直後に、「やっぱり1個でいいです。(2個注文)」だとか「別で注文したやつ同梱してください。」だとか、「住所入力間違えました。」などなど。

注文時の内容の変更依頼も以外にあります。

注文内容を変更する場合は、「どうしたら良いか?」について記載しておきます。

いつ届く?

「在庫確認次第、すぐに発送いたします。」では、具体的にいつ届くかわかりませんよね。

「急いでんだけど、いつ届きますか?」

急ぎの人の場合は、どうしてもそれが気になります。

そこで、いつ届くかの目安について、ある程度具体的に示しておけば、余計な問い合わせもなくなります。

例えば、よく見かけると思いますが、「平日15時までのご注文は当日発送です。」

こだけ見れば、北海道や沖縄の人でない限り、翌日か翌々日か、などイメージできます。

Amazonのようにマイページに、「◯月◯日到着予定」などと、自動返信メールに自動挿入できれば、それに越したことはないですが、Amazonのシステムが異常なほど高度化しているので、真似できるシステムは少ないですね。

領収書がほしい

これは当社独特だと思います。

法人や官公庁のお客さんも多いので、「注文直後に領収書を同梱してほしい。」といった依頼もあります。

注文時に「領収書の発行」にチェックを入れられるようにもしていますが、気づかれず、注文後に問い合わせてこられます。

なので、先回りして「領収書のご依頼はこちら(URL)をクリックしてください。」としています。

そうすることで、問い合わせではなく、お客さんもクリックだけで領収書が請求できるようになっています。

自動返信メールテンプレート文例

サンプルを書いておきます。

テンプレートと言うよりはレイアウト例ですが。

【件名】◯◯さま、ご注文内容をご確認ください。(□□ショップ)

【本文】

◯◯さま、

この度はご注文ありがとうございます。
確かにご注文を受理しましたので明細をお送りいたします。
お間違いがないか、必ずご一読ください。

———————————————-
注文内容
・ホゲホゲの盛り合わせ 1点 3,000円
・ゲホゲホ単品(500円)3点 1,500円
・送料:無料
===========================
お支払い合計:4,500円

お支払い方法
・クレジットカード

お届け先
・山梨県宝当郡宝当町1-2 タワマン101

お問い合わせQ&A
Q:キャンセルをしたい。
A:むりです。

Q:注文内容を変更したい。
A:ビミョーです。

Q:いつ届く?
A:わかりません。

——————————–
署名
——————————–

世にも奇妙なネット通販

実は、2022年に変なネット通販を経験しました。

なんと大手のイオンスタイル(イオングループ)です。

ページ上は注文完了しているのにメールは来ないわ、ユーザーページの注文履歴にも反映されないわで、「これはシステムエラーだな。」と思って2回目の注文をしました。

ところが、またメールも来ないし、何時間待っても注文履歴にも出てこない。

「もしかして、詐欺サイトにやられたか?」と思ってURLを確認するも、間違いなくイオンです。

これで詐欺なら、ITリテラシー低い人は全員詐欺にかかることになります。

どうぜまたメールは来ないだろうと思ったので3回目のチャレンジはなし。

問い合わせをすることに。

「メールもないし履歴も出ないんだけど、注文通ってる?」と問い合わせし、翌日には回答が来たと思いますが、答えはこう。

カード不正利用防止のため目視検査を行っており、週末ころのお手続きは通常より多く注文確定までにお時間を頂戴しております。

イオンスタイルサポートさん

確かに週末の注文だったのですが目視検査って!

それを自動返信メールに書かないといけないでしょう!

「自動返信メールがすぐ返ってこないってEC業界何十年もやってって初めてかもしれんわ。」くらいです。

自動返信メールに、目視検査のことを書いておけば余計な問い合わせの対応もしなくて済むのに、「大手企業が何をしてらっしゃるのか。」と失笑でしたね。